松尾宣言和上講演会のお知らせ

松尾宣昭 師  (元龍谷大学教授・司教)

講題 浄土往生と穢国還来

人間はさまざまに死後の世界を考えてきました。愛していたあの人はどこへ行ったのか、かわいいわが子はどこへ行ったのかという問いを人間は持ち、その問いから死んだらどこへ行くのか、この世界とはどんな意味があるのかと問うようになりました。そこから、人間の文明ははじまったと言われます。古代文明のさまざまな墳墓がそのことをものがたっています。
この問いに生涯をかけていどみ、その答えをはっきりと私たちに知らせてくれたお方がいます。2500年前にお生まれになった釈迦族の尊者、ゴータマ・シッダールタです。
その教えは仏教といわれ、わたしたちの国にも大きな影響を与えました。
 その中でも、阿弥陀如来の浄土へ生まれていくという、浄土往生の教えは多くの人の心をとらえ、導いてきました。日本でも約3000万人の人が、浄土の教え(浄土宗・浄土真宗など)と何がしらかの関係をもっています。
 すべての生きとし生けるものを必ず浄土に生まれさせ、二度と苦しむことのない境地・仏陀の境地にしてみせる、そのために私は南無阿弥陀仏という喚び声になったのだ、と阿弥陀如来は言われます。
 そのことが一体、私の人生にどんな意味を持つのでしょう。長年、哲学と仏教を学ばれ、現代における浄土の教えの意味を問い続けておられる松尾宣昭師にたずねてみたいと思います。

※ 浄土往生とは私が阿弥陀如来の浄土へと往き生まれることです。真宗の教えでは私達は浄土に生まれた時に苦しみ悩みを離れ、悟りを開いた完全な仏陀になるのですが、それで終わるのではなく、苦しみ悩むものたちがいる限り、浄土からわたしたちの今生きているような世界(穢国〈エコク〉)に還り来て、さまざまなすがたをとって救済のための活動をすると親鸞聖人は説かれています。

日時 9月25日(土)14時より

講題 「浄土往生と穢国還来」
講師 松尾宣昭氏

会場 西念寺本堂
  (名古屋市千種区千種2-9-20)
受講料 3000円 
※お車でお越しの際はご一報お願い致します。