「舞踏と仏教とアレクサンダー・テクニーク」でした。

舞踏家今 貂子さんをお招きしてのワークショップでした。

午前中は円になり仏教、舞踏、アレクサンダーについて語り合いました。

舞踏では、きっちりと型通り、音やリズムに合わせようとしたところから「こぼれおちるもの」を尊いものとしていくというようなお話が、とても印象に残りました

舞踏で表われ出る、わたし自身の奥底にもあるであろう、歪で、ドロドロとした部分に、強く惹かれ、目が離せなくなるのだと感じました。

それは、舞うものとそれを観るものの、業と業の交流といえるのかもしれません。

美醜を超えてダイレクトに魂に突き刺さるダイナミズムが舞踏にはあるのだとおもいました。

午後からは実際に、舞踏の基本的な動きを体験的に学びました。

自身の軸を知るための様々なアプローチをしました。

暗黒舞踏の創設者土方巽は、「自分が立ち上がる時、内なる「姉」が座り込む」と語っていたと教えてもらいました。

上に向かう方向と共に下に引っ張られる方向があるということを知らされました。その考え方は、アレクサンダーにも仏教にも、共通するものがあると感じました。

ふと如来様はわたしの闇の一番底辺を住処としてくださっていることをおもいました。

前へと進む時は後ろに引っ張られる方向があると。

それは、まるで後ろに遠い過去が連なり、進む前には未来、そして今ここのわたしがあるという風だと語って下さいました。

舞踏で前に進むときはそのバックである過去を引き連れながら進んでいくのだと知りました。

そして、実際に横並びに歩いてみました。

その様子は、静謐な、それでいて、圧倒的な存在感を持って迫ってきました。

大変尊く、美しいものでした。

今さん、本当に素晴らしいワークをありがとうございました。

こんな面白い、深い体験的な学びの場を企画してくださった、アレクサンダー和尚澤中 道全和尚、心から感謝致します。 坊守 岡林 幸子