7月9日の午後一時半から、第九回目の正信偈講座を行いました。遠近各地から数名の方のお参りがありました。「摂取心光常照護〜雲霧之下明無闇」のところをとりあげました。摂取心光については、第6号の寺報にIMG_3848私が書いた巻頭言を読んで説明いたしました。それから信心とわたしの身の上で死ぬまでなくならない煩悩との関係を、親鸞聖人のたくみな譬えを読みながらじっくりと味わいました。闇の中では闇を闇とも思わないように、信心をいただく前は煩悩をはっきりと自覚することはできない。しかし、信心をいただいて心の闇を照らしてくださるようになってはじめて、煩悩の原因を直視できるようになるんだと味わいました。闇の深きは光の強きなりで、煩悩の深さをおして如来のお救いの広大さを味わうことが真宗の信心の世界でありましょう。それは歎異抄に「弥陀の五劫思惟の願をよくよく案ずれば、ひとへに親鸞一人がためなりけり。されば、それほどの業をもちける身にてありけるを、たすけんとおぼしめしたちける本願のかたじけなさよ」という親鸞聖人のおことばを見てもわかります。如来さまに照らされた自分の心の闇を深く見つめながら、お互いに深い人間関係を築いていきたいものです。