わたしはやはり人と関わることが好きだなぁって思う。
人付き合いは、煩わしいこともあるにはあるけど、それでも出会った人が自身の歩みをはじめるのを見ているのがすきだ。
わたしには人に誇れるものや、得意なことも見当たらないけど、人によって場ができていくことを喜ぶことができる。
そして、それができるのは、お寺という仏様に護られた居場所があるからだ。
そう。誰もがただのひとりの存在となって、心の奥にある苦悩をそのまま語り出していく場でもある。
安心して道を求めていけるところ、それがお寺であってほしい。
場ができていくのを見ていくことは、自分を磨いたり高めたりすることよりもずっと、刺激的でワクワクすることでもある。
そして、こんなにも素晴らしい人らに囲まれ、支えられ、背なを押してもらっていることに気づくのだ。
お寺に来てくださる人たちはひとりひとり、仏様に呼ばれて来られた、仏様の大事な一人子。坊守