東別院ホールで行われた作家の高村薫「東日本大震災から問われる私」の講演と対談を拝聴してきました。震災とは人間にとって何か、人間に何をもたらすのかということを丁寧に言語化されてました。
どのような悲惨な経験をしても、そこから学ぶことのない人間の愚かさ。それはやはり自分自身も同じような災厄にあい、時には死ぬかもしれないという想像力の欠如にあるのではないか。それに対して、想像力をもって世の中良くしていこうという楽観論ではなく、そういう想像力のない、すぐ忘れる、自分の欲望を優先してしまうものが人間の性質として、その愚かさを見つめ続けることがとても大事なことだというメッセージを受け取り、深く共感しました。
自分は長生きして幸せになって当たり前、そのためには他のものはかえりみないという自分でも気づきにくい自己中心性の底で真如と出会わなければ、そしてそのことを思い続けなければいけないと思います。
学びの機会を与えていただいてありがとうございます。